原著
新生兒赤芽細胞症—特に母體血中の抗Rh凝集素の消長に就て
小畑 英介
1
,
上塚 惠美子
2
1東京濱田病院
2東京大學醫學部法醫學教室
pp.449-450
発行日 1951年11月10日
Published Date 1951/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200547
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Rh因子の不適合に依り發生する新生兒赤芽細胞症に就ては最近その研究が盛になつたが,本邦に於ては本症が比較的稀なため,確實な報告例は,末だ數うる程しかなく,殊に母體血清中に抗Rh。凝集素を證明し得たものは東大の野田,小川,神谷等の1例と,九大の膳所の數例を見るに過ぎず更に該凝集素の分娩後に於ける消長を長期に亘り追究したものは1例もない。
本症の將來の分娩に對する豫後判定の上からも又今後の妊娠に對して何等かの處置を講ずると云う點からも母體に生じた該抗體の消長を明かにする事は臨床上極めて意義のある事と考えられる。
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