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腸骨濃縮性骨炎(Ostitis condensans ilei)について—婦人科的整形外科學(Gynaekolggishe Orthopaedie)の爲に
野島 美喜造
1
1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
pp.245-248
発行日 1949年6月10日
Published Date 1949/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200218
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緒言
腰痛或は腰仙痛は産婦人科領域に於ては出血帶下・下腹痛等と共に最も頻發する症状である.婦人は腰仙痛があれば先ず一應は産婦人科醫を訪ずれる.蓋し女子内生殖器の位置からして,この症状の出現する理由は論ずる迄もなく明かである.併し乍ら腰仙痛は内生殖器の疾患によりてのみ惹起されるものではなく,更に妊娠分娩等の生殖現象と密接に關聯して婦人の支持及び保持裝置(骨盤・骨盤關節・諸靱帯・脊椎・腹筋・脊筋)等の機能不全,或は器質的變化により腰仙痛を惹起することもある.茲に報告せんとする腸骨濃縮性骨炎はこの領域に屬する疾患であり,併わせて婦人科的整形外科の領域を考察する.
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