特集 受胎調節・人工妊娠中絶及優生手術
推奨すべき人工姙娠中絶の術式
安藤 畫一
1
1慶應義塾大學産婦人科
pp.148-150
発行日 1949年4月10日
Published Date 1949/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200194
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.緒言
新たに發布された優生保護法に示された手術としては,優生手術と人工姙娠中絶との2種である。その中で優生手術に關しては,施行規則にその術式が限定されてゐるが,人工姙娠中絶の術式に關しては何等の規定も示されてゐない。從つてこれを實施する指定醫の自由に任されてゐるものと觀て差支ない。併し母性保護の主旨より成立した法の精神を尊重するために,どこまでも母體の保健に有利な方法を選ばねばならぬ。中絶の目的さへ達すればよい,術式の如何は問はぬと云ふ方針であつてはならぬことは勿論である。そこで中絶術式に就いて檢討を試みるのが本縞の目的である。但し茲では胎兒の生存を望まぬ,第28週以前の中絶を對象とする。
Copyright © 1949, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.