臨床経験
当院における緊急腹腔鏡下手術の現状
脇 博樹
1
,
牛島 倫世
1
,
山﨑 悠紀
1
,
山川 義寛
1
,
加藤 潔
1
1高岡市民病院産婦人科
pp.279-282
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103624
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
要約
当科では1997年より腹腔鏡下手術を導入し,近年年間約100例の腹腔鏡下手術を行っている.また1999年4月から時間外の緊急手術においても低侵襲な腹腔鏡下手術を行えるように体制を整えた.そこで,今回2003年1月~2012年12月の10年間に当科で施行した緊急腹腔鏡下手術症例について検討した.帝王切開術を除く緊急手術症例は計110例であり,うち91例(82.7%)が腹腔鏡下手術にて行われた.緊急腹腔鏡下手術の対象となった疾患は,異所性妊娠58例(63.7%),卵巣腫瘍茎捻転22例(24.2%),卵巣出血8例(8.8%),その他3例(3.3%)であった.さらにその平均年齢は30.3歳と非常に若く,低侵襲で美容面において優れた腹腔鏡下手術は緊急時であっても非常に有用かつ重要であることが示唆された.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.