増刊号 産婦人科当直医マニュアル―慌てないための虎の巻
III 産科編
3 妊産褥婦の合併疾患
その他
3.交通外傷
後藤 摩耶子
1
,
松岡 哲也
1
1大阪府泉州救命救急センター
pp.285-288
発行日 2013年4月20日
Published Date 2013/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103381
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はじめに
妊婦が妊娠中に,何らかの外傷に遭遇する確率は6~7%といわれており,母体が重症である場合15~40%に,軽傷であっても1~4%に胎児死亡が起こる.
妊婦における重症外傷の発生頻度は決して高くはないが,妊娠週数により腹腔内臓器の解剖学的位置の変化や,妊娠に伴う生理学的徴候の変化を伴うため,特に周産期にある妊婦外傷例の初期診療を行うにあたっては,妊婦の特殊性を理解し,外傷に付随する産科的疾患を念頭におき,母体のみならず胎児の救命を考慮しなければならない.
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