今月の臨床 前置胎盤と癒着胎盤─ワンランク上の診断と治療
癒着胎盤
癒着胎盤の手術─私の工夫
5.IVRによる出血対策
天野 完
1
1北里大学病院総合周産期母子医療センター
pp.770-774
発行日 2012年8月10日
Published Date 2012/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103125
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●前置胎盤症例は超音波所見により癒着胎盤の可能性を診断する.超音波所見に問題がない場合でも癒着胎盤の可能性は否定できず,大量出血時の対応策を確認しておく.
●癒着胎盤の可能性が高い場合には,術前にオクルージョンバルーンを留置しておき,子宮動脈塞栓,内腸骨動脈のオクルージョンにより出血をコントロールしつつ一期的に子宮摘出を行う.
●子宮摘出の際は膀胱剝離が問題となるが,IVRにより操作は容易となる.あらかじめ尿管ステントを留置し慎重に操作を進めるが,予期せぬ膀胱・ 尿管損傷の可能性も考慮し,泌尿器科と連携して対応する.
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