連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール
診断に苦慮した間質部妊娠の1例
井阪 茂之
1
1泉州広域母子医療センター市立貝塚病院産婦人科
pp.490-494
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103060
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症例
患者
41歳,2経妊1経産.
主訴
中絶希望にて来院.子宮内に胎囊なく,異所性妊娠の疑い.
既往歴
特記なし.
現病歴
20XX年9月24日,妊娠中絶を希望して初診した.最終月経起算にて妊娠5週3日と思われたが,子宮内に胎囊はなかった.10月1日(妊娠6週3日 : 最終月経起算),再度の診察にても胎囊は確認できなかった(写真1).血中hCGは2,973 mIU/mLであった.翌日,異所性妊娠を疑い試験掻爬を行ったが,病理所見では絨毛組織を認めなかった.
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