今月の臨床 婦人科内分泌療法─病態の理解と正しい診断に基づく対処・治療のポイント
月経異常
11.神経性食欲不振症
甲村 弘子
1
1大阪樟蔭女子大学大学院人間科学研究科人間栄養学専攻
pp.436-441
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102629
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1 概 念
神経性食欲不振症(anorexia nervosa : AN)は拒食症,思春期やせ症ともいわれ,摂食障害の一型である.若年女性に好発し,ボディ・イメージの障害(自分は太っていると考えること),食物摂取の不良または拒否,体重減少を特徴とする.本症は,産業化された社会で食べ物が豊富にあり,女性にとってやせていることが魅力的とされる社会において多く見られる.患者は「食べられないこと」ではなく「無月経」などの身体症状で産婦人科を受診することが多い.
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