今月の臨床 これを読めばすべてわかる―最新の産婦人科超音波診断
I 超音波検査法の基礎知識
超音波の安全性に関する重要事項
遠藤 信行
1
1神奈川大学工学部電子情報フロンティア学科
pp.386-388
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102311
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
内視鏡に代表される医療機器に要求される「電気的安全性」や「細菌学的な安全性」を考慮することが,超音波医療機器にも当然要求されるが,ここでは超音波診断・治療装置を使った場合に,主に音響エネルギーに関連して考慮すべき音響学的安全性について述べる.
従来から安全といわれている超音波診断も,いわゆるALARA(as low as reasonably achievable)の原則に従って実施することが重要である.つまり,超音波診断のメリット・デメリットを理解し,高度な技量をもつ担当者が,必要な時間・回数だけ超音波診断を行うことが原則である.特に産科婦人科領域で,カラードプラ断層像法,ハーモニックイメージングやバブル造影剤を使用する診断時には,以下に記述するTI,MIなどの概念をよく理解し,障害などが発生しないように注意する必要がある.しかし,通常の診断では必要以上に心配することはない.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.