今月の臨床 婦人科がん検診
【子宮頸がん検診】
6.若年者の子宮頸がん検診―いかに検診を受けさせるか
二神 真行
1
,
横山 良仁
1
,
水沼 英樹
1
1弘前大学医学部産科婦人科学教室
pp.1149-1155
発行日 2009年9月10日
Published Date 2009/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102173
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はじめに
30歳未満の子宮頸部細胞診異常者の増加が諸家の報告でなされており,われわれもこれまで同様の報告をしてきた1~3).一方,2004年3月の厚生労働省の老人保健事業に基づく乳がん検診および子宮がん検診の見直しについてのがん検診に関する検討会中間報告で,検診対象年齢を20歳以上とすること,検診間隔は2年に1度でもよいとすることが答申された.この答申を受けて,2005年4月からは,実際に各市町村で2年に1回の検診,すなわち隔年検診が行われている.われわれは以前から,青森県内における若年婦人の細胞診異常の年次推移を検討し,要精検率の増加を報告してきた.本稿ではこれまでの報告に加え,当科で治療を受けた高度異形成,上皮内癌および浸潤子宮頸癌症例の年次推移,さらに青森県における子宮がん検診の実施状況4),女性のがん検診受診状況実態把握調査報告書5)についても紹介し,いかに検診を受けさせるかを考察したい.
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