今月の臨床 若年女性の月経異常を診る
【続発無月経1】
続発無月経の検査手順
杉野 法広
1
1山口大学大学院医学系研究科産科婦人科学
pp.1047-1051
発行日 2009年8月10日
Published Date 2009/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102154
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
若年女性は,身体面だけでなく精神面においても成熟期へと移行する時期にあるため,生殖現象の主役をなす内分泌機能も環境因子の強い影響を受け,機能的異常が生じやすい.特に,近年の美的意識の変化による食生活への影響や社会的ストレスの増加などによって,排卵障害に由来する月経異常も増加している.例えば,単によりスリムに,より美しくなりたいという動機からダイエットを始め,急激に体重を減少した結果として無月経に陥る体重減少性無月経や,心身症の代表的疾患の1つである神経性食欲不振症は,すでに20年前から若年女性の間で増加する兆候を示していた1).本稿では,続発性無月経の病態を適切に診断するための系統的な検査手順を解説する.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.