今月の臨床 婦人科内分泌療法─病態の理解と正しい診断に基づく対処・治療のポイント
月経異常
2.続発無月経
楢原 久司
1
,
平川 東望子
1
,
宇津宮 由布子
1
,
岡本 真実子
1
1大分大学医学部産科婦人科
pp.379-383
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102620
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1 概 念
月経は,卵巣から分泌される性ステロイドホルモンの消退によって起こる子宮内膜の剥脱性の出血をいう.視床下部─下垂体─卵巣─子宮の連関が正常に機能することによって,通常,25~35日ごとに周期的に繰り返され生じる.したがって,この連関のいずれかに障害があれば無月経となる1, 2).わが国の女性では,平均12歳で初経がみられるが,この初経が18歳になっても発来しない場合を原発性無月経といい,その多くは子宮や卵巣に先天的な異常がある(「原発無月経」の項参照).一方,続発無月経とは,これまであった月経が3か月以上停止したもの(妊娠中,産褥期,閉経後などの生理的無月経は除く)をいう.本稿では,続発無月経の分類,原因(誘因),病態,診断,および治療について概説する.
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