今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス
I 不妊の検査・診断 A排卵因子
【各種ホルモン測定・負荷試験】
1.GnRH負荷試験の判定方法について教えてください.絶対値での基準はあるのでしょうか.
堀川 道晴
1
1旭川医科大学産婦人科
pp.321-323
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101990
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[1]はじめに
排卵障害による無月経は,視床下部,下垂体,性腺のいずれかの障害によって起こる月経障害である.障害部位を診断する方法としては,下垂体および性腺より産生されるホルモン(LH,FSH,PRL,E2など)の基礎値の測定,プロゲステロンを投与して子宮出血の有無により第1度無月経を診断するゲスターゲンテスト,第2度無月経もしくは子宮性無月経を判定するためのエストロゲン・ゲスターゲンテスト,そしてGnRH(gonadotropin releasing hormone)負荷試験が用いられる(図1).GnRH負荷試験とは,視床下部ホルモンのGnRH(LH─RH)を投与することにより,視床下部,下垂体,性腺の異常の部位と程度を下垂体から分泌されるLHとFSHを経時的に測定することにより,評価する方法である.
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