臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇
XI.代謝系疾患の診断技術
2.ブドウ糖負荷試験のやり方と判定
池田 義雄
1
1慈大阿部内科
pp.822-824
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203166
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いわゆる糖質負荷試験の目的は,インスリンの分泌低下およびインスリン作用の不足によってもたらされる糖代謝の異常を見出すのが主たる目的であり,糖尿病の診断に欠かせない検査の一つである.
ブドウ糖負荷試験は,経口的に投与されたブドウ糖が胃腸管から吸収され生体内でいかに利用されるものかを,末梢でのブドウ糖濃度を調べることによって知ろうというものである.しかし生体内でのブドウ糖利用機構と血糖曲線の成り立ちの関係はきわめて複雑であり,多くの因子が関与していることを銘記すべきである.図1はブドウ糖負荷試験の原理を血糖曲線の成り立ちからみたものである.
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