連載 産婦人科MRI 何を考えるか?・16
外陰部に骨様突出物を認めた高齢女性
山岡 利成
1
1京都桂病院放射線科
pp.1512-1515
発行日 2008年12月10日
Published Date 2008/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101913
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発熱のため,救急外来を受診した高齢女性.導尿の際に外陰部より骨様突出物を認めた.熱源精査目的で画像による精査が行われた.
一見すると非常に複雑な画像のようにみえるので,解剖の整理から始めることとする.画像はT2強調像であり,尿が高信号となっていることから,膀胱(b)が同定できる.膀胱の外側後方に認められる円形のT2高信号(u)は,頭側に連続しており,拡張した尿管と推定される.膀胱の背側には直腸(r)が同定でき,直腸の後方外側に認められる索状低信号(open arrows)が肛門挙筋である.子宮の同定はかなり困難であるが,膀胱と直腸の間に認められる余分な構造として,図中に示したcoが子宮留水腫を合併した体部,cxが頸部と推測される.
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