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編集後記
倉智 博久
pp.784
発行日 2008年5月10日
Published Date 2008/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101784
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3月,冬が終わり春の訪れを感じる頃に降る雪を「なごり雪」と呼びます.今年,山形ではあまり雪は多くはなかったのですが,全国的にはやや寒い冬でしたし,何回かは東京としては「大雪」が降り,交通機関に乱れがでて困られた方も多かったのではないでしょうか.私も,2月はじめに東京に居たときに,朝,起きてみますと新宿駅周辺が一面銀世界でびっくりしました.道行く人々も,多くの人が雪に足を滑らせ,大騒ぎで,JRにはかなりの遅れがでていました.
この日は,大変珍しい経験をしました.冬の期間,東京から山形に帰るときには,普通は当然のことながら,北上するほど,また,とくに福島から山形のほうへ向かうほど急に天候が悪化し,雪の量が増えるのですが,この日は福島までかなりの降雪で,福島から山形に向かうほど天候が良くなり,雪がやみ,山形ではすっかり晴天でした.山形でタクシーの運転手にこのことを話しましたところ,「たまには東京でもしんどい目にもあってもらわないと」という言葉が印象的でした.雪国では日常生活には大きな負担となる「しんどい」雪も,「なごり雪」の頃になりますと,なかなかの風情となっています.
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