今月の臨床 産婦人科外来ベストナビゲーション
ここが聞きたい105例の対処と処方
V 腫瘍
【癌性疼痛】94.コデイン経口投与で十分な除痛ができない終末期の患者です.
青木 宏
1
,
鹿沼 達哉
1
1群馬大学医学部附属病院産科婦人科
pp.620-621
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101527
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1 診療の概説
がん患者は,病気のいかんにかかわらず,痛みの解放を必要としている.痛みの出現頻度はがんの原発部位や病期,病態,転移などにより異なるが,がんの進行にしたがって高くなる.がんと診断された時点で痛みを経験する患者は30%といわれるが,進行がんにおいては60~70%,末期がんにおいては75~85%と報告されている 1).がんの痛みのすべてが,がん病変に起因するわけではない.がん自体による痛みのほかに,がん治療に起因する痛みや,衰弱に伴う痛み,がんとは無関係な痛みもがん患者には出現する.進行がんの患者においては,複数の痛みが出現し,1つ1つの痛みの原因が異なることが多い.痛みの原因が治療法を決める大きな要因になる.
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