今月の臨床 中高年女性のトータルヘルスケア
メタボリックシンドローム
5.糖尿病を見逃すな
石井 新哉
1
,
及川 眞一
1
1日本医科大学内科学講座内分泌代謝部門
pp.935-937
発行日 2007年7月10日
Published Date 2007/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101421
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
糖尿病はインスリンの作用不足あるいは絶対的欠乏による慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患であると定義されている.2型糖尿病はインスリン分泌低下やインスリン抵抗性をきたす素因を含む遺伝因に,過食(特に高脂肪食),運動不足,肥満,ストレスなどの環境因子および加齢が加わり発症する.1型糖尿病では,インスリンを合成・分泌する膵ランゲルハンス島β細胞の破壊・消失がインスリン作用不足の主な原因である.軽度の血糖上昇では自覚症状に乏しく,持続する中等度以上の高血糖により,口渇,多飲,多尿,体重減少などの特徴ある症状を呈する1).
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.