今月の臨床 中高年女性のトータルヘルスケア
更年期障害と関連疾患
1.更年期障害─その実態とケア
安井 敏之
1
,
上村 浩一
1
,
苛原 稔
1
1徳島大学大学院女性医学
pp.877-881
発行日 2007年7月10日
Published Date 2007/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101409
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国内外における更年期障害の実態
閉経周辺期には更年期障害として多種多様の症状がみられる.徳島大学更年期外来を受診した更年期障害を有する女性の症状を図1に示したが1),ほてりや発汗といった血管運動神経症状が多く,そのほかにも多彩な症状がみられる.また,これらの症状の程度は患者ごとに異なり,存在する症状も1つではなく複数にまたがり,症状の組み合わせも異なる.一方,海外においてはhot flashes,depressed mood,sleep symptoms,sexual symptoms,cognitive symptoms,vaginal symptoms,urinary symptoms,somatic symptomsなどに分類されることが多く,調査方法によっても異なるが,それぞれの頻度を閉経状態に分けて示すと表1のようになる2).
更年期障害の原因は,エストロゲンの減少とともに,環境因子や性格も関係する.
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