今月の主題 臨床心電図のキーポイント
見逃がしやすい心電図所見
WPW症候群
松尾 修三
1
,
橋場 邦武
1
1長崎大第3内科
pp.578-583
発行日 1974年5月10日
Published Date 1974/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205418
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短いPR間隔と異常な幅広いQRSをもつ心電図で,ときに発作性頻拍をきたす例が1930年最初に報告されて以来1),これはWPW症候群あるいはPre-excitation Syndromeとして今日まで数多くの症例,研究が報告されてきている2〜5).ことに近年,Kent束以外にMahaim束,James線維などによる副伝導路があることがわかり,いわゆる典型的なWPW症候群以外の心電図の解明にもより多くの発展がみられてきた6).それとともに,その分類も変わりつつあるが,近年,Durrerら7)はPre-excitation Syndromeを心電図上,次のように分類している.
1)"classic" WPW症候群(A型とB型)1)
これはPR間隔<0.12秒,Δ波をもち,QRSの幅>0.12秒のもの
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