連載 症例
腟内異物の上行性感染により卵管留膿腫を呈した1例
片山 博子
1
,
横田 美幸
1
,
梅岡 弘一郎
1
,
吉本 勲
1
,
草薙 康城
1
,
越智 博
1
,
伊藤 昌春
1
1愛媛大学医学部産科婦人科
pp.1220-1223
発行日 2003年9月10日
Published Date 2003/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100846
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はじめに
思春期の腟内異物は,性行為の多様化に伴い起こるものが多いといわれているが,小児期の腟内異物も臨床上稀には遭遇する.小児においては,異物挿入の目的意識がなく,問診時,異物挿入を訴えないことがほとんどであり,また婦人科的診察が困難で異物の発見が遅れることがある1).今回,約7年間発見されず,腟内異物の上行性感染により卵管留膿腫を呈した稀な症例を経験したので報告する.
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