連載 イラストレイテッド産婦人科小手術・16
【産科小手術】頸管縫縮術
中田 好則
1
1京都第一赤十字病院産婦人科
pp.81-83
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100715
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1 はじめに
頸管縫縮術は子宮頸管無力症に対して行われる手術であるが,頸管無力症の定義は日産婦学会編用語解説集1)によれば,「妊娠16週ごろ以降にみられる習慣流早産の原因の1つである.外出血とか子宮収縮などの,切迫流早産徴候を自覚しないにもかかわらず子宮口が開大し,胎胞が形成されてくる状態である.既往妊娠時に受けた陳旧性頸管裂傷や,先天的な頸部組織の異常が原因と考えられている.通常は無症候性であるが,ときに多量の腟分泌物,下腹部不快感を訴えることがある.初期ならば頸管縫縮術により未然に流早産を防止することができる」とされている.
術式は,一般にはシロッカー法とマクドナルド法が用いられるが,本稿では基本的な術式のシロッカー法について述べる.
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