連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・5
卵巣出血をきっかけとして発見された卵黄嚢腫瘍(yolk sac tumor)
松田 壯正
1
1盛岡赤十字病院産婦人科
pp.1393-1395
発行日 2005年10月10日
Published Date 2005/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100418
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症 例
患 者 : 10歳代後半,女性.初経11歳,月経周期20日目.未経妊・未経産.
主 訴 : 2~3日前より左下腹痛があり,12月20日に消化器内科を受診した.
既往歴・家族歴 : 家族歴に特記事項なし.
現病歴 : 経腹エコーで卵巣腫大が観察されたため産婦人科に紹介された.
現 症 : 紹介時,意識清明,血圧120/76 mmHg,体温36.8℃,脈拍60回/分・整.身体診察上,左下腹部に軽い圧痛があるが,嘔気・嘔吐はなかった.白血球数6,320/ml,ヘモグロビン13.2 g/dl,CRP0.3 mg/dl以下と異常を認めなかった.妊娠反応は陰性であった.経腟エコー所見を示す(図1).
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