今月の臨床 胎児疾患の管理─胎内治療の時代を迎えて
胎児外科手術─今後の展望
肺腫瘍
松本 直
1
,
田中 守
1
,
吉村 泰典
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科
pp.1258-1263
発行日 2005年9月10日
Published Date 2005/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100394
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
先天性嚢胞状腺腫様肺奇形(congenital cystic adenomatoid malformation of the lung : CCAM)や気管支肺分画症(broncho plumonary sequestration : BPS)などの胎生期より認められる肺腫瘍は,今日においては比較的予後良好な疾患に位置づけられている.その一方で,稀ではあるが腫瘍の圧迫に伴う胎児水腫や肺低形成により,子宮内胎児死亡,新生児死亡に至る予後不良症例も認められる.本稿では胎児肺腫瘍のなかでも特に頻度の高い疾患であるCCAMを中心に,疾患の概念ならびに胎児治療を含めた管理方針について概説する.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.