今月の臨床 女性診療科外来プラクティス
VI 更年期・老年期外来
2. 外陰・腟異常
樋口 毅
1
,
水沼 英樹
1
1弘前大学医学部産科婦人科
pp.558-561
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100099
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 はじめに
閉経を挟む前後約10年の期間が更年期と定義されるが,更年期を境として卵巣機能は低下し,エストロゲン産生は低下する.エストロゲンの低下によりホットフラッシュ,発汗異常などの典型的な更年期症状の発現を認めることが多いが,エストロゲン低下の影響は女性の体全身へ波及する.エストロゲン受容体を有する外陰,腟も例外ではなく,萎縮性変化が現れ,外陰や腟の掻痒,灼熱感,性器出血も含めた帯下異常,あるいは性交痛という訴えとして認められる.
本稿では,更年期以降にみられる萎縮性外陰炎,腟炎を中心に述べる.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.