基礎知識/知ってるつもり
OE角
山室 隆夫
1
1京都大学
pp.190
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908420
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【CE角の定義】
CE角は,後にスウェーデンのルンド大学整形外科教授となったGunnar Wibergが1939年にActa Chirurgica ScandinavicaのSupplementとして出版した論文“Studies on dysplatstic acetabula and congenital subluxation of the hip joint with special reference to the complication of osteoarthritis”の中に初めて詳述され,それ以後,臼蓋の骨頭被覆の程度を示す指標として広く用いられるようになった.図c)に示したように,C点とはX線上の骨頭中心を指し,E点とは臼蓋嘴の先端を指す.変形のある股関節ではC点およびE点を決定することは必ずしも容易でないこともある.CE角とはC点よりY線に下した垂線とC点とE点とを結んだ線との成す角度を指し,一般に日本人では15歳では20°以上,成人では25°以上が正常とされ,それ以下は臼蓋形成不全と考えられている.しかし,CE角は年齢が低くなるにつれて小さくなり,幼児では15°以上が正常といわれている.
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