Japanese
English
臨床経験
腫瘤型筋サルコイドーシスの1症例
A Case Report: Nodular Type of Muscular Sarcoidosis
貴島 浩二
1
,
田中 清介
1
,
富原 光雄
1
,
山崎 晴彦
1
,
神谷 正人
1
,
梁瀬 義章
1
,
立花 暉夫
2
Kohji Kijima
1
1近畿大学医学部整形外科学教室
2大阪府立病院内科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kinki University School of Medicine
キーワード:
sarcoidosis
,
deltoid muscle
Keyword:
sarcoidosis
,
deltoid muscle
pp.1453-1456
発行日 1989年12月25日
Published Date 1989/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908250
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抄録:サルコイドーシスは,全身臓器に乾酪性壊死のない類肉芽腫が形成される疾患で,好発部位は肺門リンパ節,眼,肝,皮膚とされている.また骨格筋に発症する筋サルコイドーシスは,筋肉生検により初めて病変が証明される無症候型が大部分で,臨床上明らかな筋肉内腫瘤を形成する例は少ないとされている.今回我々は右三角筋内に発生した腫瘤型筋サルコイドーシスを経験したので報告する.
症例は右肩外側部の腫脹を主症状としたが,ガリウムシンチでは肺門リンパ節,肝内にも集積が見られた.診断にはMRI,血管造影以外に,補助診断としてACE,ツベルクリン反応が有用であったが,組織診断にて正常筋組織内に乾酪壊死を伴わない類上皮細胞,多核巨細胞から成る肉芽腫が形成されていたため確診を得た.現在特に症状の悪化を見ないため内科的に経過観察中である.
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