Japanese
English
臨床経験
術前に診断し得なかった腰部硬膜外海綿状血管腫の1例
A Case Report of Extradural Cavernous Hemangioma in Lumbar Spine which had Difficulty in Diagnosis Before Surgery
北原 淳
1
,
安川 幸廣
1
,
秋月 章
1
,
瀧澤 勉
1
,
小林 博一
1
Jun Kitahara
1
1長野松代総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery and Rehabilitation, Nagano Matsushiro General Hostpital
キーワード:
cavernous hemangioma
,
海綿状血管腫
,
epidural space
,
硬膜外腔
,
lumbar spine
,
腰椎
Keyword:
cavernous hemangioma
,
海綿状血管腫
,
epidural space
,
硬膜外腔
,
lumbar spine
,
腰椎
pp.813-815
発行日 2000年6月25日
Published Date 2000/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903026
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抄録:脊椎椎体から発生した血管腫についての報告は多いが,血管腫が硬膜外に発生したという報告は少ない.われわれは腰部硬膜外に発生した海綿状血管腫の1例を経験したので報告する.症例は53歳の女性で,立位,歩行時の右下肢のしびれを主訴に来院した.MRI,脊髄造影などより腰部脊柱管狭窄症の診断で手術を行ったが,狭窄の原因は硬膜外の海綿状血管腫であった.運動などで硬膜外静脈叢の内圧が上昇し腫瘍内に出血や塞栓などが生じることで腫瘍体積が増加し,症状が発現すると考えられる.MRIや脊髄造影などの画像所見から本症と診断するのは容易ではないが,比較的若年者で腰部脊柱管様の症状を呈し,発症が急性の場合には本症のような腫瘍病変の存在も考慮すべきである.
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