Japanese
English
論述
脛骨二重骨折に対するエンダー法
Ender Nailing for Double Fractures of the Tibia
安藤 謙一
1
,
河辺 憲郎
1
,
中村 秀明
1
Kenichi Andoh
1
1藤田学園保健衛生大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Fujita-gakuen Health University, School of Medicine
キーワード:
脛骨骨折
,
tibial fracture
,
二重骨折
,
double fracture
,
エンダー法
,
Ender nailing
Keyword:
脛骨骨折
,
tibial fracture
,
二重骨折
,
double fracture
,
エンダー法
,
Ender nailing
pp.1295-1300
発行日 1988年11月25日
Published Date 1988/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907972
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抄録:下腿骨骨折は,日常遭遇する機会の多い骨折であるが,脛骨二重骨折は比較的少ない.また,脛骨二重骨折は,強大な外力により発生することが多く,治療に難渋することが少なくない.今回,成人の脛骨二重骨折に対する治療法とその成績を調査した.症例は8例で.開放骨折4例,皮下骨折4例である.初期治療は,エンダー法7例,創外固定1例であり,エンダー法の4例は良好な骨癒合が得られたが,残りの4例はいずれも骨癒合が遷延し,salvage手術を必要とした.骨癒合が遷延したエンダー法の3例は,いずれも拙劣な手術手技が原因と考えられた.Salvage手術としては,いずれもエンダー法(2例に骨移植を併用)を行い,いずれも骨癒合が得られた.脛骨二重骨折のMelisの分類に当てはめたわれわれの行っているエンダー法は,注意深く手術すれば,回旋力に対する固定性も良好で,優れた治療法であると言える.
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