Japanese
English
臨床経験
Reflex Sympathetic Dystrophy(RSD)の手指拘縮に対する1手術例
Surgical Treatment for Stiffness of the Finger of Reflex Sympathetic Dystrophy. A Case Report
濱田 雅之
1
,
北野 継弐
1
,
荻野 洋
1
,
田上 方子
2
Masayuki Hamada
1
1星ヶ丘厚生年金病院整形外科
2星ヶ丘厚生年金病院麻酔科
1Department of Orthopedic Surgery, Hoshigaoka Koseinenkin Hospital
キーワード:
反射性交感神経性萎縮症
,
reflex sympathetic dystrophy
,
手指の拘縮
,
stiffness of the finger
,
手術的治療
,
surgical treatment
Keyword:
反射性交感神経性萎縮症
,
reflex sympathetic dystrophy
,
手指の拘縮
,
stiffness of the finger
,
手術的治療
,
surgical treatment
pp.1143-1147
発行日 1988年9月25日
Published Date 1988/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907949
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抄録:Reflex Sympathetic Dystrophy(RSD)の1症例を経験し,保存的治療に抵抗を示す手指の拘縮に対し手術的治療を施行し,良好な結果を得たので報告する.症例は28歳女性で,右手中指伸筋腱をMP関節部で損傷し,これを契機としてRSDを発症した.初診時,右上肢(特に右手指)に可動域制限を認めた.理学療法と交感神経ブロックにより,可動域は拡大したが,中・環・小指にMP関節の拘縮と屈筋腱の癒着によるDIP関節の自動屈曲の制限が残存した.これらに対し伸,屈筋腱剥難,MP関節背側関節包部分切除,掌側板,側副靱帯剥離を施行した.術直後より交感神経ブロックを集中的に施行し,術後12ヵ月の時点ではRSDの再発は認めず,可動域でも中・環・小指に改善を認めた.
このように,RSDに対して,交感神経ブロックを併用することで,拘縮に対し手術的治療を行っても,再発を認めず拘縮の改善を得ることができた.
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