Japanese
English
臨床経験
徒手整復不可能であった第1足趾IP関節背側脱臼の2症例
2 Cases of Irreducible Dorsal Dislocation of Interphalangeal Joint of the Big Toe
鍜 利幸
1
,
三木 堯明
2
,
山室 隆夫
2
Toshiyuki Kitai
1
1日本バプテスト病院外科
2京都大学医学部整形外科
1Department of Surgery, Japan Baptist Hospital
キーワード:
第1足趾IP関節
,
interphalangeal joint of the big toe
,
背側脱臼
,
dorsal dislocation
,
種子骨
,
sesamoid bone
,
掌側板
,
volar plate
Keyword:
第1足趾IP関節
,
interphalangeal joint of the big toe
,
背側脱臼
,
dorsal dislocation
,
種子骨
,
sesamoid bone
,
掌側板
,
volar plate
pp.1221-1224
発行日 1987年10月25日
Published Date 1987/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907716
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抄録:第1足趾IP関節の脱臼は,稀にvolar plateが嵌頓し徒手整復不能となることがあり,過去,内外で21例の報告がある,我々も,2例を観血的に整復した.
症例1は,35歳の男性で,バイクで転倒して来院,第1足趾IP関節の背側脱臼を認めた.IP関節に嵌頓した種子骨が整復障害となっており,これを観血的に掌側に整復した.種子骨はintactな両側側副靱帯でしっかりと固定されて,徒手整復は全く不可能と考えられる状態であった.2ヵ月後にはほぼ正常に回復した.症例2は,26歳の男性で,保線工事中,レールとクレーンの間に挾まれて来院,第1足趾IP関節の背側脱臼を認めた.X線でIP関節裂隙の拡大があり,観血的整復を施行した.術中所見では,volar plateが指節骨の間に嵌入していたが,外側側副靱帯が断裂しておりIP関節を内反させながらvolar plateを掌側に整復した.4週間後現在,経過は順調である.
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