Japanese
English
臨床経験
形質細胞性骨髄炎
Plasma Cell Osteomyelitis
北野 元生
1
,
小林 康人
1
,
徳藤 真一郎
2
,
田村 裕昭
3
,
川嶌 真人
3
Motoo Kitano
1
1埼玉県立がんセンター病理部
2九州労災病院検査部病理
3川嶌整形外科病院
1Saitama Cancer Center Research Institute
キーワード:
形質細胞性骨髄炎
,
plasma cell osteomyelitis
,
免疫組織化学
,
immunohistochemistry
,
鑑別診断
,
differential diagnosis
,
形質細胞性腫瘍
,
plasma cell tumor
Keyword:
形質細胞性骨髄炎
,
plasma cell osteomyelitis
,
免疫組織化学
,
immunohistochemistry
,
鑑別診断
,
differential diagnosis
,
形質細胞性腫瘍
,
plasma cell tumor
pp.899-902
発行日 1987年7月25日
Published Date 1987/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907669
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抄録:形質細胞性骨髄炎は慢性原発性骨髄炎の特殊な型として注目されている.この疾患は長管骨の骨端部などに単発性限局性に発生し,臨床経過が緩慢でレ線的に限局性の骨の透亮像を示すため,臨床的に骨腫瘍との鑑別が困難なことが多い.従って最終診断は病理組織学的検索によらなければならない.ところが,病理組織学的に病巣は形質細胞に富む肉芽組織からなり,腐骨形成などがみられないため,形質細胞性腫瘍(骨髄腫)とまぎらわしいことがあるので注意が必要である.
われわれは14歳男児の左脛骨末端部に生じた本疾患を検索する機会を得た.本論文はこの症例の臨床経過の概要と病理組織学的所見を述べた.加えて,病巣の形質細胞が多クローン性に出現して来たものであることを明らかにするとともに,免疫組織化学的手技が単一クローン由来の骨髄腫との鑑別に極めて有用であることを示した.
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