Japanese
English
臨床経験
頸椎に発生したAneurysmal Bone Cystの1治験例—その治癒過程への1考察
Aneurysmal Bone Cyst of Cervical Spine with Reference to It's Clinical Course
宮田 隆一
1
,
太田 秀樹
1
,
大木 勲
1
,
大井 淑雄
1
Ryuichi Miyata
1
1自治医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Jichi Medical School
キーワード:
動脈瘤様骨嚢腫
,
aneurysmal bone cyst
,
頸椎
,
cervical spine
,
リモデリング
,
remodelling
,
局所循環異常
,
local vascular change
Keyword:
動脈瘤様骨嚢腫
,
aneurysmal bone cyst
,
頸椎
,
cervical spine
,
リモデリング
,
remodelling
,
局所循環異常
,
local vascular change
pp.671-676
発行日 1987年5月25日
Published Date 1987/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907636
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:14歳,男子,第3頸椎に発生したAneurysmal Bone Cystを経験した.脊椎では,椎弓および棘突起など後部脊椎に好発する.本症例も,初診時病変は後部脊椎に認められただけであったが,経過と共に前方の椎体にまで病変が及んできた.その際のopen biopsy時,嚢腫からは血液が噴出し易出血性であった.しかし,3ヵ月後の手術時,そのような易出血性は認められず,後方のみの病巣掻爬を行ったにもかかわらず,術後,前方の椎体病巣までも著しい骨化をきたした.前者は,嚢腫の成熟度の違いではないかと考えている.後者は,不完全な切除でも,また,放射線治療のみでも治癒した症例が報告されているように,何らかの方法で正常のremodellingの状態に戻せば治癒方向に進むのではないかと考えている.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.