Japanese
English
臨床経験
手関節結核の1例
Tubercurosis of the Wrist: A Case Report
川原 範夫
1
,
三浦 宏之
1
,
富田 勝郎
2
Norio Kawahara
1
1福井県済生会病院整形外科
2金沢大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Fukuiken Saiseikai Hospital
キーワード:
手関節結核
,
tuberculosis of the wrist
,
手根管症候群
,
carpal tunnel syndrome
,
病巣郭清
,
debridement
,
関節固定
,
arthrodesis
Keyword:
手関節結核
,
tuberculosis of the wrist
,
手根管症候群
,
carpal tunnel syndrome
,
病巣郭清
,
debridement
,
関節固定
,
arthrodesis
pp.653-657
発行日 1987年5月25日
Published Date 1987/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907633
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抄録:骨破壊が著明な手関節結核に対し,手根骨等の病巣郭清術及び化学療法にて,満足のいく関節可動域を得た1例を経験した.患者は58歳女性,主訴は右手関節痛で昭和56年6月から主訴を認め,同年10月当科を受診した.非特異的炎症として,経過を観察していたところ,57年3月手関節屈側面に腫脹が出現し,手根管症候群の症状を呈した.レ線像にて手根骨の虫喰い様欠損像を認め,腫脹部の穿刺によって結核菌が証明されたので,右手関節結核の診断のもとに病巣掻爬のみ行い,関節固定は行わず充分な化学療法を行った.術後3年の現在,症状の再発は全く見られず,レ線像にて残存する手根骨と橈骨の間に新しい関節面を形成しており,良好な可動域を獲得していた.
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