Japanese
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シンポジウム 骨悪性線維性組織球腫
骨MFHの病理組織像と酵素組織化学的並びに電顕的検討
Histopathology, Enzyme Histochemistry and Electron Microscopy of Malignant Fibrous Histiocytoma of Bone
町並 陸生
1
Rikuo Machinami
1
1群馬大学医学部病理学第二講座
1Second Department of Pathology, Faculty of Medicine, Gunma University
キーワード:
MFH
,
bone
,
ultrastructure
,
enzyme histochemistry
Keyword:
MFH
,
bone
,
ultrastructure
,
enzyme histochemistry
pp.267-273
発行日 1987年3月25日
Published Date 1987/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907570
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抄録:軟部MFHの診断基準を満足させる骨病変で,病変の最大割面全体を標本にして腫瘍性の骨や類骨形成のないことを確かめることができた7例について,病理組織像,電顕像及び酵素組織化学的所見を検討した.
平均年齢は41.3歳で男女差はなく,大腿骨遠位部が好発部位で,剖検の行われた2例では肺転移が死因となっていた.病理組織学的には軟部MFHと同様の所見を呈したが,肉眼的には骨折がなくても,組織学的には殆んどの症例に小さな骨折がみられ,反応性の骨形成を伴い,1例では仮骨形成が著明で骨肉腫との鑑別が問題となった.電顕的にも軟部MFHと異なる点はなく,腫瘍巨細胞は周囲の組織球様或いは線維芽細胞様の腫瘍細胞と同様の像を呈していた.酵素組織化学的には腫瘍細胞はラインゾーム酵素のほかに,細胞膜に5´Nase活性を示し,1例では脳転移巣に著明なアルカリフォスファターゼ活性がみられた.
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