Japanese
English
シンポジウム 頸椎多数回手術例の検討
頸椎性脊髄症における多数回手術例(MON)の検討と予防上の留意点
Multiply Operated Neck (MON) on Cervical Myelopathy
里見 和彦
1
,
平林 洌
1
,
若野 紘一
1
,
山田 久孝
1
,
宇佐見 則夫
1
,
田中 京子
1
Kazuhiko Satomi
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio-Gijuku University
キーワード:
頸椎多数回手術例
,
MON
,
multiply operated neck
,
頸椎性脊髄症
,
cervical myelopathy
,
脊柱管狭窄症
,
narrow spinal canal
,
頸椎後縦靱帯骨化症
,
OPLL
,
2段階除圧術
,
two staged decompressive surgery
Keyword:
頸椎多数回手術例
,
MON
,
multiply operated neck
,
頸椎性脊髄症
,
cervical myelopathy
,
脊柱管狭窄症
,
narrow spinal canal
,
頸椎後縦靱帯骨化症
,
OPLL
,
2段階除圧術
,
two staged decompressive surgery
pp.785-796
発行日 1986年7月25日
Published Date 1986/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907444
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抄録:頸椎性脊髄症に対する手術成績が不良のため追加手術を行うに至った多数回手術例(MON)25例を経験した.追加手術に至った原因を分析すると,手術手技に問題のあった5例,手術適応に問題のあった4例,前方固定術後,その隣接椎間に新たな病因が発生した4例,骨化の増大などOPLLのもつ除圧術の限界と考えられた9例,原因不明の6例であった.これらの再手術後の成績も,平均6年7ヵ月の経過期間でADL点数の改善率で19.1%と不満足なものであった.一方,多数回手術例といっても,脊柱管狭窄症などを合併したため計画的に2段階手術法を行った14例の成績は,平均3年11ヵ月の経過期間で63.7%の改善率を示し,一応満足できる結果であった.MON予防上の留意点は,初回手術前の正しい病態の把握による正しい手術適応である.特に,脊柱管狭窄症やOPLL例では,もっと積極的に計画的2段階除圧術を採用すべきと考える.
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