Japanese
English
論述
十字靱帯損傷を合併した膝関節外側支持機構損傷例の検討
Evaluation of Injuries of the Cruciate Ligaments and Lateral Compartment of the Knee
三倉 勇閲
1
,
伊勢亀 冨士朗
1
,
冨士川 恭輔
1
,
阿部 均
1
Yuetsu Mikura
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio-Gijuku University
キーワード:
膝外傷
,
traumatic lesion of the knee
,
十字靱帯損傷
,
injuries of the cruciate ligamemts
,
膝関節外側支持機構
,
lateral compartment of the knee
Keyword:
膝外傷
,
traumatic lesion of the knee
,
十字靱帯損傷
,
injuries of the cruciate ligamemts
,
膝関節外側支持機構
,
lateral compartment of the knee
pp.13-23
発行日 1986年1月25日
Published Date 1986/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907323
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抄録:目的:膝関節の複合靱帯損傷は原則的に一次修復を行うべきであり修復には手術侵襲をできる限り少なく行う事が理想である.膝関節外側支持機構には腸脛靱帯,外側側副靱帯,大腿二頭筋,膝窩節および関節包等があり十字靱帯損傷が加わると損傷像も複合し修復の際,侵入路の決定においても困惑する事が少なくない.今回われわれは十字靱帯損傷と外側支持機構損傷を合併した新鮮手術例30症例をもとに病態像,診断,手術侵入路について検討を加え報告する.
方法および結果:十字靱帯損傷を上位,中央部,下位損傷に分類し,さらに外側支持機構の損傷部位を関節裂隙を中心に上位,下位損傷に分類し,十字靱帯と外側支持機構の損傷像について検討した.前十字靱帯の上位損傷や中央部損傷では外側側副靱帯の上位損傷の合併が多く,前十字靱帯の下位損傷では腸脛靱帯の下位損傷の合併が多い.後十字靱帯の下位損傷には外側側副靱帯の下位損傷の合併に留意する必要がある.十字靱帯損傷を含めた外側支持機構損傷の診断には腸脛靱帯徒手検査や外側側副靱帯徒手検査が有用である.手術時皮切は主として3つの皮切で行うが後十字靱帯損傷が合併する場合Kaplanの外側切開とTrickeyの後方切開の組合せが有用である.
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