Japanese
English
論述
Discogramから見た骨盤牽引療法の検討
Traction Therapy: A Study of Lumbar Discograms under Pelvic Traction
細川 昌俊
1
,
鈴木 信正
1
,
芦田 多喜男
1
,
高田 知明
1
,
阿部 均
1
Masatoshi Hosokawa
1
1東京都済生会中央病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Saiseikai Central Hospital
キーワード:
骨盤牽引
,
pelvic traction
,
椎間板造影像
,
discogram
,
シネディスコグラフィー
,
cinediscography
Keyword:
骨盤牽引
,
pelvic traction
,
椎間板造影像
,
discogram
,
シネディスコグラフィー
,
cinediscography
pp.571-579
発行日 1984年5月25日
Published Date 1984/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906968
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
腰痛および坐骨神経痛を訴えるものは多く,それに対していろいろと保存的療法が行われているにもかかわらず,その報告は少ない.骨盤牽引についても,その目的及び方法を熟慮せずに盲目的習慣的に施行している感が深い.今日広く行われている骨盤牽引は,Judovich(1952)5,6)の業績に負うところが多いが,その目的としたところは椎間板ヘルニアの整復であり,それに必要と思われる牽引力を算出し,その牽引力を有効に作用させ得る手段として間歇牽引装置を考案したのである.
腰痛及び坐骨神経痛はいろいろな病態を基盤として発症するものであり,椎間板ヘルニアはそのごく一部の様態に過ぎない.従って,それらに対して骨盤牽引を行う場合,その目的及び方法を考慮した上で適切に行う必要があろう.一定の目的で,適切な方法で施行された骨盤牽引の結果からのみ,その効果が評価され得るのであり,もし有効ならば,その作用機序は何かという問題が当然提起されるべきである.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.