Japanese
English
論述
高解像力CTによる脊髄腫瘍の診断
High Resolution CT in the Diagnosis of the Spinal Cord Tumor
井須 豊彦
1
,
阿部 弘
1
,
宮坂 和男
2
,
竹井 秀敏
2
,
阿部 悟
2
,
岩崎 喜信
1
,
宝金 清博
1
,
都留 美都雄
1
,
藤谷 正紀
3
Toyohiko Isu
1
1北海道大学医学部脳神経外科
2北海道大学医学部放射線科
3北海道整形外科記念病院
1Department of Neurosurgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
high resolution CT
,
spinal cord tumor
,
spinal CT
,
spinal subpial tumor
Keyword:
high resolution CT
,
spinal cord tumor
,
spinal CT
,
spinal subpial tumor
pp.11-19
発行日 1984年1月25日
Published Date 1984/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906878
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はじめに
脊髄腫瘍の診断には,従来,頸椎単純撮影,脊髄造影,血管造影等の検査が用いられてきたが,全身用CT scannerの登場により,これまで診断が困難であった腫瘍自体の描出が可能となり,しかも’非侵襲的に,横断面における情報が容易に得られるようになったことは大きな進歩であった.しかし,初期のCTでは,X線吸収値の非常に低い脂肪腫や6,9,12)X線吸収値の非常に高い石灰化髄膜腫12)が描出されるのみであり,軟部組織陰影個々の識別はかならずしも容易ではなく,plain CTにて,得られる情報は乏しかった6,12).最近,CTの分解能のめざましい向上により,軟部組織陰影の識別は容易となってきている.今回,我々は,高解像力CT(Siemens社Somatom 2)にて,経験した脊髄腫瘍に関して,とくに軟部組織陰影の描出能につき,検討を加えたので報告する.
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