症例検討会 骨・軟部腫瘍23例
症例2—左第III中足骨腫瘍
藤原 祐三
1
,
百名 克文
1
,
石井 正治
1
,
山室 隆夫
1
,
中嶋 安彬
2
1京都大学整形外科
2京都大学中検病理
pp.470-474
発行日 1981年5月25日
Published Date 1981/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906341
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患者:16歳,男性.数日前から走行時に左前足部痛があると訴え来院.54.6.初診.初診時左足背にほぼ5.5×4.5cm,境界不鮮明な軽度の膨隆があり,表面は平滑で一部弾性軟,一部骨様硬,局所熱感を伴う.レ線像では左第III中足骨のほぼ全長にわたつて骨吸収と骨硬化の混在した像がみられ,骨皮質のballooningは著明ではない.血管造影所見としては軽度の血管新生early draining veinがみられるが,encasementはみられない.淡いtumor stainは骨のみならず周囲軟部組織にも認められる.99mTc-MDPによるscintigraphyでは左第III中足骨に一致してup take ratio 2.0程度の異常集積をみる.血液血清所見には著変をみない.54.8.生検.左第III中足骨に接した骨間筋内に暗赤色弾性軟の腫瘍を認めこれの一部を採取した.
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