Japanese
English
論述
脂質代謝からみた特発性大腿骨骨頭壊死の成因について—実験モデルと人との比較
Pathogenesis of the Idiopathic Aseptic Necrosis of Femoral Head from the Aspect of Lipid Metabolism.: The Comparison between Animal Model and Human Being
広畑 和志
1
,
川井 和夫
1
,
丸野 博敏
1
,
黒坂 昌弘
1
Kazushi HIROHATA
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe University School of Medicine
キーワード:
脂質代謝
,
lipid metabolism
,
HDLコレステロール
,
HDL-C
,
α-リポ蛋白
,
α-lipoprotein
,
SudanIV
,
高脂血症家兎
,
HLR
Keyword:
脂質代謝
,
lipid metabolism
,
HDLコレステロール
,
HDL-C
,
α-リポ蛋白
,
α-lipoprotein
,
SudanIV
,
高脂血症家兎
,
HLR
pp.3-11
発行日 1981年1月25日
Published Date 1981/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906263
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はじめに
特発性非感染性大腿骨骨頭壊死(以下,骨頭壊死と略す)の患者はわが国だけでなく,諸外国でも最近20年間に可成り増加してきている.この病気が労働力の中核となる30歳〜50歳代の男子に多いので社会的にも問題がある.
原因については,先賢の業績によると,外傷,炎症,アルコール中毒,血管系障害,肝機能障害,尿酸や脂質代謝障害などが挙げられている.いずれも骨頭壊死患者の生活歴,病歴や病像から得た情報に基づいて推定される因子であつて,決定的なものとはいい難い.それらの因子を明確にするために,骨頭壊死との因果関係の明らかな外因性の副腎皮質ステロイドの投与をはじめ,いくつかの動物モデルが作製されて来た.われわれもまたステロイドとアルコール投与により動物実験を行つて来たが,期待されるような骨頭壊死の変化は得られなかつた.
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