臨床経験
サッカー選手にみられたsubungual exostosisの1例
内藤 二郎
1
,
武部 恭一
1
,
前田 昌穂
1
,
水野 耕作
1
Jiro NAITO
1
1神戸大学医学部整形外科学教室
pp.289-292
発行日 1978年3月25日
Published Date 1978/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905691
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手指および足趾の末節骨の爪下に発生するexostosisは,subungual exostosisと呼ばれ,比較的稀な疾患とされている.subungual exostosisは,1839年Dypuytrenにより初めて記載され1),欧米においては,それ以後数多くの報告があり,本邦では,1963年佐藤の報告2)以来32例みられる.本邦での報告例がこのように少ないのは,本疾患による臨床症状の発現が比較的少ないために,見すごされるためで,実際には,もつと高頻度に存在するのではないかと考えられる.最近われわれは右母趾に発生した本症の1例を経験したので,症例を報告すると共に,本疾患の発生原因等につき,若干の考察を述べたい.
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