臨床経験
伸筋腱が整復障害因子となつた環指MP関節背側脱臼の1症例
阿部 宗昭
1
,
木下 光雄
1
,
南部 正敏
2
Muneaki ABE
1
1大阪医科大学整形外科学教室
2南部病院
pp.171-175
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905669
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MP関節背側脱臼は,若年者の示指に好発し,指が過伸展位を強制された場合に生ずる.本脱臼は徒手整復が困難で,そのほとんどが観血的整復術を要するが,その整復障害因子については掌側に突出した中手骨頭が屈筋腱,掌側板,靱帯などより成る井桁構造に捕捉されるためであるとするKaplanの意見が代表的なものとされている.
著者らは,最近,受傷機転および整復障浩因子死が従来の報告例と全く異なる環指MP関節背側脱臼の症例を経験したので報告する.
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