カラーシリーズ 人工関節の手術・10
手・指の人工関節
山内 裕雄
1
1順天堂大学整形外科
pp.1028-1031
発行日 1977年11月25日
Published Date 1977/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905611
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指関節用の人工関節は1958年のBrannon-Kleinの金属蝶番関節にはじまり,Flattの金属関節にいたる第1期のものがあるが,問題点が多く,第2期のものとして約10年前よりシリコンラバー単体構造のSwanson型・Niebauer型インプラントや,ポリプロピレンを用いたCalnan型・Calnan-Nicolle型が実用に供された.このうち前2者が未だ多く使われ,特にSwanson型が最も多く用いられている.私はその開発期,Swansonに協力していた関係上,この型のみに限って臨床応用して来た.このシリーズでは,特にSwanson型について図を主体に解説する.第3期のものとして,他の関節で評価の定まった,金属とポリエチレンの組合せのものがSt. Georg型をはじめとしていろいろと出て来ているが,未だ"時の判定"を得ていないし,問題が多いようでもある.以上のどれをとっても未だ完成の域に達したものはなく,今後の課題である.
これら人工指関節の対象となるのは主として慢性関節リウマチ(RA)であり,私の経験もRA手に限られている.呈示例はすべてこの疾患を対象としたものである.詳しくは,最後に挙げた拙文を参考にしていただきたい.
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