論述
切断肢・指再接着後の血管造影所見
金子 一成
1
,
石井 清一
1
,
三浪 三千男
1
,
薄井 正道
1
,
村松 郁夫
1
,
高畑 直司
1
,
三宅 晳
1
,
森田 穣
2
Issei KANEKO
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2北海道大学医学部放射線科学教室
pp.857-862
発行日 1977年9月25日
Published Date 1977/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905586
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はじめに
切断肢,指再接着後,吻合した血管は恒久的に開存し続けるものなのか,あるいは一時的な血行をつかさどり,いずれは側副血行によつて置き換えられるものなのかは議論のあるところである.また再接着肢・指における循環動態を知ることは,二次的機能再建術などの手術侵襲を加える場合にきわめて重要である.われわれは,肢・指切断例に血行再建を試み,再接着に成功した7例に血管造影を行ない,血管吻合部の状態を観察した.また,側副血行の形成および造影剤の消退などで推測される切断肢・指の循環動態について検討を加え,いささかの知見を得たので報告する.
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