論述
老人性骨粗鬆症の治療;Bone Mineral Analyzerによる治療効果の判定—6カ月間の治療成績の比較
滝沢 博
1
,
五十嵐 三都男
1
,
林 泰史
1
,
軽部 俊二
1
,
興津 勝彦
1
,
進藤 裕幸
1
,
益田 峯男
1
Hiroshi TAKIZAWA
1
1東京都養育院附属病院整形外科
pp.238-244
発行日 1976年3月25日
Published Date 1976/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905324
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はじめに
骨粗鬆症の治療はAlbright1)の性ホルモン不均衡説,Nordin2)の負カルシウムバランス説等を基盤とし,種々試みられているが,その診断基準のむずかしさも加わり,治療効果の判定も困難で,老人性骨粗鬆症に対する治療効果を客観的に述べた報告は意外に少ない。1963年,John R, cameron3)はI125を線源としたBone Mineral Analyzerに関する理論を発表し,生体内における左前腕骨の骨塩定量を行い,測定誤差が3%以下であることを実証した.そこで,われわれは,Norland, Bone Mineral Analyzer(Clinical Model 178)を用い,老人性骨粗鬆症患者の左前腕骨の骨塩量を経時的に測定し,その測定値に統計学的処理を加え,われわれの試みた種々の治療法の効果を,より客観的に示すことを目的とした.
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