カラーシリーズ 整形外科手術・6
脊柱側彎症に対するHarrington手術
井上 駿一
1
1千葉大学整形外科
pp.2-5
発行日 1975年1月25日
Published Date 1975/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905121
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1962年Harringtonにより発表された側彎症手術は,現在標準術式として世界中で行なわれており,1972年度のわが国側彎症研究会の34施設における調査でも年間総手術の40.2%(175例)に本法が実施されている.Harrington自身手術手技に4たびの変更を加えたが,原則的には凹側上位中間椎の関節突起と下位中間椎より1椎下位の椎弓にそれぞれHookをかけOutriggerをこれにセット伸長し,ついで凸側一次カーブ上下端の横突起にHookとCompression rodを装着し,ついでOutriggerを除去の上Distraction rodを凹側Hookに挿入し凹側における伸長力と凸側の圧迫力により矯正を行なうのが原則である.後方固定は胸椎では凹側椎間関節に円形のDowel facet fusionを行い第11胸椎以下の腰椎では両側椎間関節周辺に数コの縦割を入れ,その間に骨移植を行うLateral gutter fusionを行っている.
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