臨床経験
長生している進行性骨化性筋炎の経過
満足 駿一
1
Shunichi MANZOKU
1
1国立村山療養所整形外科
pp.513-518
発行日 1974年6月25日
Published Date 1974/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905009
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
進行性骨化性筋炎は,身体各所の随意筋,筋膜,腱,腱膜および靱帯等に確かな誘因なく多発性に,しかも進行性に異所的骨形成を来たす疾患である.その報告は,1692年のGuy Patinの記載に始まるとされ,かなり古くから知られており,本邦でも1913年,後藤の報告以来63例を数えるが,比較的稀な疾患である.しかし,報告時の患者の年齢は,本疾患の特徴からしていずれも比較的若く,我々の症例のように36歳までも長期間生存し得ている症例は,調べ得た範囲では見当らない.今回我々は,6年間引き続き観察している36歳の本症の1例の経過を報告し,若干の文献的考察を加える.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.