臨床経験
Neurovascular digital transferによるacrosyndactylyの治療
三浦 隆行
1
,
木野 義武
1
,
中村 蓼吾
1
Takayuki MIURA
1
1名古屋大学医学部付属病院分院整形外科
pp.439-441
発行日 1974年5月25日
Published Date 1974/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904996
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指をその神経,血管,腱とともに損失した指の位置に移行する手術は1931年にBunnellにより初めて報告された.この手術には指数の減少という難点はあるが正常の知覚を有する指のみにより機能的・形態的に良好な手の再建が可能であり,とくにその損失が手の機能に重要な障害となる母指の切断,先天性欠損の場合にはいわゆる母指化手術として数多くの報告が行なわれている.
私達はacrosyndactylyの症例で通常の合指症治療の手術手技ではとうてい形態的にも機能的にも満足な指の分離が不可能と考えられた3症例に対してneurovascular digital transferを行ないかなり満足できる結果を得た.
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