臨床経験
Jefferson骨折(環椎破裂骨折)
鈴木 国夫
1
,
安江 謙二
1
,
井上 禎三
1
Kunio SUZUKI
1
1西尾市民病院整形外科
pp.88-91
発行日 1973年1月25日
Published Date 1973/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904797
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環椎は,上部を頭蓋骨に,側方を乳様突起に,後方を厚い軟部組織に保護され,その解剖学的特性により,直達外力を殆んど受け難いと考えられているが,環椎単独骨折は,1925年Jefferson7)が46症例を検討報告して以来,諸外国では交献上180余例を数え,近年その関心の高まりと共に,報告例も増加している.しかしながら,我国での報告は意外と少なく,特に典型的な環椎破裂骨折の報告は3例に過ぎない.
Jeffersonの報告によると,頭頂部への外力が,両後頭顆を通して環椎の両外側塊に伝えられ,環椎々弓の弱点部にtension fractureを生ずる,と述べている.そして,この型の骨折は,以来,Jefferson骨折とも呼ばれている(第1図).
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